当院のインプラント治療

インプラント治療は、外科手術を伴う高度な治療です。インプラントを埋め込むあごの骨の周辺には、血管や神経など重要な器官があります。これらの組織を傷つけることなく手術を成功させなければなりません。そのため、高い技術や豊富な経験を持つ歯科医師が担当するのが望ましいと言えるでしょう。

当院でインプラント治療を担当するのは、大学院・大学病院の口腔外科で研鑽を積み、20年以上（※）のインプラント治療経験を持つ院長をはじめとした、経験豊富な歯科医師たちです。

技術と知識、そして実績を持つ歯科医師が担当しますので、安心して治療を受けていただけると思います。

外科手術を伴うインプラント治療は、誤って神経や血管を傷つけてしまうと重大な事故につながる可能性があります。一般の歯科治療以上に綿密な検査と治療計画が必要です。

当院では、より正確で安全なインプラント手術を行うために、歯科用CTでの検査とシミュレーションソフトによる検査を行っています。

まずは、歯科用CTを使って以下を把握します。

次に専用のソフトを用いて、インプラントを埋め込む位置や方向などのシミュレーションを実施。埋め込むインプラントの角度・長さなどがシビアなケースでは、必要に応じて「サージカルガイド」を製作します。

さらに症例に応じたインプラントを使用したいとの思いから、国産のインプラントを中心に、2種類のインプラントを使い分けています。

綿密な検査とシミュレーションソフトを用いた治療計画により手術中の重大な事故を防ぎ、安全に治療ができるよう努めているのです。

治療中に別の病気に感染してしまう「院内感染」は、主に治療に使用する器具が細菌に汚染されている場合に起こります。

そのため当院では、歯科医師・歯科衛生士が使う滅菌グローブやマスク、ガウンなど、使い捨てにできる道具はなるべく使い捨てにし、ほかの患者さまに使いまわすことはいたしません。

使い捨てにできない治療器具は、汚染の原因となる血液や唾液をしっかりと洗い流し、個包装にした上で滅菌を徹底。さらに、確実に清潔な器具で手術を行えるよう、手術の前日にも再び滅菌処理を行っています。

また、手術中は滅菌した「オイフ」という布でお口以外の場所をカバー。オイフから出ているお口周りについても、広範囲しっかりと消毒するようにしています。

手術を行う時間帯には、ほかの患者さまのご予約を一切入れておりません。完全に貸切状態にすることで、外部からの汚染物質の侵入を遮断しているのです。

こうして当院では、大学のオペ室で行う消毒と同レベルを目指し、徹底した感染対策をとっています。徹底的に院内感染の防止に努めておりますので、安心して手術に臨んでいただきたいと思います。

「インプラントにすれば虫歯にも歯周病にもならない」とお考えの方がいらっしゃいますが、そんなことはありません。

確かに虫歯にはなりませんが、歯周病（インプラント周囲炎）にはかかってしまいます。天然の歯とインプラントを比較した場合、実はインプラントのほうが歯周病になりやすいのです。

歯周病の症状が進行すると、歯茎やあごの骨に炎症が起こり、手術で埋め込んだインプラントが抜け落ちてしまうこともあり得ます。このようなリスクを回避するには、天然の歯以上の丁寧なメインテナンスが不可欠です。

メインテナンスの間隔は、患者さま一人ひとりのお口の状態によって違います。当院では、インプラント治療をされた方に、3か月ごとの定期検診をお願いしています。

この定期検診では、歯科衛生士が普段歯ブラシが届きにくい細かな部分まで丁寧にクリーニングを実施。インプラント周囲炎の原因となるバイオフィルムをしっかりと除去いたします。

また、必ず歯科医師がお口の中を拝見し、噛み合わせやインプラントの状態を確認。さらに2～3年に1回レントゲンを撮り、目視では確認できない、インプラントが埋まっているあごの骨の状態をチェックしていきます。

インプラントは「入れて終わり」ではありません。インプラント周囲炎を防ぎ、長くお使いいただくためには、定期的な検診が不可欠です。しっかりとメインテナンスを行うことで、インプラントをベストな状態に保ってほしいと考えています。